相手もチームが変則であったために勝敗を評価するのは困難であるが、前回の試合に続いて、個々の成果、課題を見つけるためには十分であった試合。
チームの試合運び、組織などを考えれば、両チーム互いにこっちがミスすればあっちもミスするということで、このような試合内容の場合、多少の差はあっても総合的には同等のチーム力として捉えなくてはならないと思う。
確実な試合運びがあり、組織で崩していくというレベルまでいくにはまだまだ時間をかけてチームの紅白戦など練習の中で確立していかなくてはならないが、個々の能力は拝見できる。
個々の成果としては、光が見えたことが嬉しい。キラリと光るプレーを着実に身に付け始めているところであることが窺えた。
そしてそれは先に必ず繋がるもので、数年の内には他の選手達との差は歴然とする要素である。
トラップの質、相手を背負ったプレーの質、味方に落とすボールの質、カバーリング、身体を張った厳しいアプローチ、2対1の状況を作り相手のボールを奪う習慣、このような技術は、題して『大人のミニチュア版のプレー』と以前サンパウロFCの子供達のプレーを見て例えたことがあるが、ほんのひとかけらを見ることが物凄く楽しいものだった。
テーマとして、全員の個々の特徴を活かしながら質を向上させること。があらためて大切ということが解る。
COJBでは常に浸透させたい言葉がある。それはポルトガル語で「アホイス(ご飯)フェイジョン(大豆を煮たもの)」要は、ブラジルでアホイスとフェイジョンは主食でシンプルなもの、日本でいえばご飯と味噌汁だ。
飾らずにシンプルにプレーする意識である。
場所、状況によって考えてプレーし、チームのために有益にならない場所で無駄なタッチをして簡単にボールを奪われたり、仲間のタイミングを狂わせたりすることや逆に勝負やキープをしなくてはならない場所でパスを出してみたり、選手達は状況をよく把握して自分でしっかり正しい判断をその場、その場でしていき、一つ一つのプレーに責任を持つこと。
この意識は何も、世界レベルの下部組織の選手だけが教育されればいいというものではなく、日本の地域のチーム、子供達でも出来る意識であると考える。
この面では少しずつ、チームが確立していった時に、意識付けをしていく必要があるけれど、ほんの部分部分に意識させて、繰り返し行えば、試合で仕事のできる選手になっていくものだということをはっきり見せてくれる選手がポツポツいたことが嬉しいし、またそうでない選手もその選手達のプレーを見て、何かを感じてくれればいいことであると感じる。
「個々の質の違い」はチーム力はどうあれ、見逃してはならないと思う。
それは決して自分の選手を贔屓目で見てもどうしょうもないということである。
いいものはいい、悪いものは悪い、相手にもいい選手がいればそれは認めなくてはならない。
ただ、しっかりとした技術を持つことの重要性をCOJBの子供達を通じて外に伝えることができれば、何か日本のジュニアサッカーの根本の底上げのほんのひとかけらの貢献ができるような気がする。
だから、他のチームや選手がどうのことのではなく、自分達がしっかりやることをしっかりとやり、結果を出していくことだと改めて思う。
COJBがただ強くなって優越感に浸っているようなことでは何も伝えたいことは伝わったことにはならないのだ。
そのような意味では、普段中々、所属チームの試合ばかりでCOJBとしての試合をあまり観れなかった環境からすると、その成果と課題を視ることができて価値のあるものであったし、そのような機会を下さった、相手チームの方々にも心から敬意を払いたい。
何度もいうけれど、チーム組織はこれから。たとえ今、試合に勝っても、個々の技術、コーディネーション、フィジカル、メンタルが不足していれば、そのような表面の強さは上のレベルとやれば一度にメッキははがれてしまう。
だから焦って勝利を手にしても、内容が悪ければ喜ぶことはできない。
足先プレー、身体能力で上回って勝っても、限界は直ぐに来てしまう。
大切なのは個々の質、あくまでもここにこだわりたい。プレーの確実性、精度である。試合に臨むパーソナリティー、責任である。
そういった意味で、自分達の仕事はまだ始まってないのだ。
しかし、昨日の試合、巧さと強さをほんの少しでも見れただけでも良かったと思う。
間違った方向を向いていないことを多少窺うことができた。そしてまた本当にそうでなかったということをもう一度反省したいと思う。